企業派遣留学とバブソンMBA


「アントレプレナーシップ教育で定評があるバブソン大学MBAは、ベンチャー起業を目指している人のためのプログラムであり、企業派遣留学先としては相応しくないのでは?」という質問を受験生の方からいただくことがあります。

結論から言うと、企業派遣先としても全く問題ないどころか、目的によっては非常に魅力的なプログラムであるといえます。

その理由として、まずバブソンにおけるアントレプレナーシップの定義と教育目的を紹介します。
「アントレプレナーシップとは、機会の発見に余念がないこと、総合的なアプローチを取ること、バランスのとれたリーダーシップの3つを備えた思考・行動様式である」(a way of thinking and acting that is opportunity obsessed, holistic in approach, and leadership balanced)。そして、バブソン大学の学生は「ベンチャー企業、大企業、営利・非営利のあらゆる組織で通用する、幅広い意味での企業家的能力を育むこと」(develop a broad-based entrepreneurial skill relevant to any organization–start-up, established, and for and not-for profit–in an industry) を期待されています。

つまり、日本ではアントレプレナーシップを「起業家精神」とベンチャー起業を意識して訳されることが多いのですが、バブソンのアントレプレナーシップ教育は「企業家精神」という、組織形態を限定しない、本来の意味に則って行われていると言えます。もちろんアメリカはベンチャー起業が盛んで、アントレの本流が起業にあるのは事実ですが、世界で最も包括的で層の厚いアントレプレナーシップ教育を提供しているバブソンだからこそ、それ以外の文脈でのアントレもカバーされているのです。

実際の授業内容においても、ベンチャー企業だけを取り扱うのではなく、大企業のケースも豊富に取り扱います。また、コーポレート・アントレプレナーシップのような大企業の新規事業や新しい取り組みを扱う授業も複数あります。企業コンサルティングプロジェクトのクライアントには、ベンチャー企業もあれば、世界を代表する大企業もあります。ですので、一般的な企業派遣留学先としても十分その目的にかなうプログラムであると言えます(日本人企業派遣留学生も何名も在籍しています)。

また、失われた20年という言葉があるように、近年の日本経済には閉塞感が漂っています。高度経済成長期のキャッチアップ型成長モデルが限界を示している今、日本企業に求められているのは、まさにリスクを取って新しいことに取り組むアントレプレナーシップであり、その結果としてのグローバル化、イノベーションなのではないでしょうか。そのような目的意識を持って留学先を検討されているのであれば、ぜひバブソン大学を選択肢の一つとして考えてみることをお勧めします。