バブソン大学と言えば、アントレプレナーシップが有名ですが、その一方でファミリービジネスにも非常に強い学校です。実際に、International Studentの約70%、そして全体の約40%がファミリービジネスのバックグラウンドをもっている学生です。(2012年現在)勿論、その全員が家業を継ぐわけではなく、起業や就職をする学生も多いのですが、これだけ大きなファミリービジネスのコミュニティーがあるのは、数あるビジネススクールの中でも珍しい環境です。事業継承に関わる情報や、ファミリービジネスに纏わる人間関係問題の共有といった他では得られない貴重な時間をすごすことが出来ます。

また、ファミリービジネスコンサルタントによる、ファミリービジネスに特化したクラスがステージにあわせて4つ(入社前、入社後、事業継承、継承後)あります。これは少人数制のクラスで、個々の家業へそれぞれ焦点を充ててクラスで考える授業です。ビジネスの内容というよりもビジネス内での人間関係や、学生自身の家業への考え方を重視し、色々な側面から家業を見る機会を与えられます。多くの学生がこの場でビジネスの本当の価値や、機会、必要なものに気付かされるという、授業です。ファミリービジネスの授業以外でも、何かとファミリービジネス関連の話が授業で話題になります。また、キャリアセンターで、ファミリービジネスについて相談できるのも、バブソン大学ならではのことです。

2005年には、バブソン大学のアントレプレナーシップをファミリービジネスに応用する、STEP (Successful Transgenerational Entrepreneurship Practices) というプロジェクトが立ち上がりました。これは、スペインのESADEやフランスのHECなど、ヨーロッパの大学6校と共同で立ち上げたファミリービジネスの世界規模のプロジェクトです。「世代間を越えて起業家精神をどうやって引き継いでいくか」という新しい考えを提唱しています。2010年には、STEPのグローバルサミットがバブソン大学で行われ、世界各33カ国から約300名が集い、ファミリービジネスについて活発な議論を交わしました。詳しくは、こちらのリンクから、日本語で紹介の記事を読むことができます。

Family Business 2011 Early Summer

その他にも、学生が組織するファミリービジネスクラブによる活動では、ファミリービジネスの専門家を招いての講義や、学生によるディスカッションのイベントもあります。

このように、アントレプレナーシップに焦点を当てられがちなバブソン大学ですが、ファミリービジネスをバックグラウンドに持つ学生にとっても、価値の高いプログラムが用意されています。勿論アントレプレナー的な考えというのは、家業を継続・発展させるために欠かせないものであり、様々な卒業生が、家業の中から新事業を始め、成功されておられます。